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職業訓練受講時に利用した給付金制度

上京後、私は新しい業界に転職するにあたって必要なスキルを学ぶため、職業訓練という制度を利用しました。

訓練にかかった費用は教科書代金のみで、あとは無料という非常にありがたい制度でしたが、当然ながらお給料などは発生しませんし、月々の生活費は嵩んでいきます。

職業訓練受講期間中、雇用保険を受給できるのであればそれに越したことはありませんでしたが、残念ながら上京前に受給期間は終了していました。

そのため、私は「職業訓練受講給付金(求職者支援制度)」を申請し、訓練期間中は月10万円を受け取っていました。

今回はその 職業訓練受講給付金制度についてお話したいと思います。

職業訓練受講給付金制度について

制度を知ったきっかけ

ハローワークの方に職業訓練を紹介された際、「こんな制度もありますよ」と紹介して下さったことがきっかけです。

どういう制度なのか・支給の条件について

職業訓練受講給付金というのは、雇用保険を受給できない求職者が、公的職業訓練を受講し、期間中に訓練を受けやすくするための給付で、審査に通れば訓練期間中は月に10万円+訓練に通うための交通費が支給されます。

但し、雇用保険の受給と異なり審査基準がかなり厳しいもので、以下の支給要件全てを満たさなければ支給できません。

1.本人収入が月8万円以下(※1)
2.世帯全体の収入が月25万円以下(※1、2)
3.世帯全体の金融資産が300万円以下(※2)
4.現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
5.全ての訓練実施日に出席している(※3)
     (やむを得ない理由がある場合でも、支給単位期間ごとに8割以上(※4)の出席率がある)
6.世帯の中に同時にこの給付金を受給して訓練を受けている人がいない(※2)
7.過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けたことがない

※1 「収入」とは、税引前の給与(賞与含)、事業収入、役員報酬、不動産賃貸収入、各種年金、仕送り、養育費その他全般の収入を指します(一部算定対象外の収入もあります)。
※2 「世帯」とは、本人のほか、同居または生計を一にする別居の配偶者、子、父母が該当します(内縁の関係にある者は「配偶者」とみなします。内縁の関係にあるか否かの確認は、住民票謄本の続柄等の「夫(未届)」等の記載によって確認します。)。
※3 「出席」とは、訓練実施日に全てのカリキュラムに出席していることをいいます。ただし、やむを得ない理由により訓練に遅刻・欠席・早退した場合で、1実施日における訓練の2分の1以上に相当する部分を受講したものについては、「1/2日出席」として取り扱います。
※4 「8割以上」の出席率とは、支給単位期間ごとに訓練実施日数から欠席した日数と「1/2日出席」した日数を控除して出席日数を算定(端数が生じた場合は切り捨て)し、支給単位期間ごとに訓練実施日数に占める当該出席日数の割合が8割以上であることを指します。

厚生労働省 職業訓練受講給付金(求職者支援制度)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/safety_net/44.html

支給要件に対して、私の状態はどうだったか

職業訓練受講給付金の申請当時、私は同居人がいましたが、引っ越してすぐということもありお互いに収入はなく、また相手には貯金がなかったため、私の貯金を切り崩しながら生活していました。

私が給付金の受給決定した時の状態はこんな感じ!
  • 上京後、ハローワークで求職活動を行っている
  • 職業訓練に受講申し込み、面接や書類の準備中
  • 雇用保険受給期間が満了し、受給資格を失っている
  • 貯金は50万円以下、収入はなし、資産なし
  • 上京前に車を所有していたが、上京にあたって手放した
  • 同居人はいたが、相手の収入はゼロで、家計は別扱い

こんなギリギリ限界状態だったため、支給要件は普通に満たすことができました

バイトについては、訓練時間が基本的に平日約5時間あることと、帰宅後の予習復習の時間を確保したかったため、訓練当初は考えていませんでした。

実際訓練を始めてみると、勉強の密度が高く、予習復習に追われる毎日になりました。
ポートフォリオなども時間を見付けて増やしていかなければならなかったので、ほぼ毎日パソコンに触っていましたね。

ちなみにお金に困った一時期バイトをしていましたが、そのせいで寝坊→訓練に遅刻→その月の給付が不支給となり、余計自分の首を絞める結果になったことも…(^-^;

注意

私が職業訓練受講給付金制度を利用したのは2020年です。

当時とは制度内容が変更になっている可能性も考えられるので、現在制度の利用を検討している方は、ハローワーク窓口や厚生労働省HPにて制度内容を今一度ご確認ください。

訓練期間中のお金のやりくりについて

家計簿アプリで収支を管理する

基本的にバイトをしないつもりで訓練期間を乗り切るためには、生活費をなるべく節約する必要があります。
その第一歩として、家計の収支を把握する必要がありました。

私はマネーフォワードMEというアプリを利用し、毎月の収支を把握するようになりました。

始めた当初は現金決済が主だったので、買い物の際に出たレシートや領収書はとっておき、休日や暇な時にまとめてアプリに記録するよう心掛けました。
このアプリはレシート等を撮影して記録することもできたので、いちいち手打ちする必要がないのが有難かったです。

毎月のだいたいの収支・節約ポイント

ざっくり計算ですが、毎月の収入は約12万円、支出は初月の例外を除いて16~17万円。
毎月5万円の貯金を取り崩すことになります。

その後、キャッシュレス決済に切り替えたり、年金・健康保険料の減免制度を利用するなどして、さらに支出を抑えるようになりましたが、最初の頃はこんな感じでした。
なので、結構ギリギリでしたね(笑)

収入

職業訓練受講給付金 10万円
訓練の交通費(定期代) 2万円

合計 約12万円

節約ポイント
  • 定期代6ヶ月分をまとめて購入することで交通費を抑える
  • 自炊をして食費を節約
  • 買い物は基本的にスーパーを利用
支出

(訓練開始初月のみ)定期代 10万円
家賃 8万円
食費(2人分) 3万円
水道光熱費 1~1.5万円
日用品 0.5~1万円
スマホ 3000円
年金・健康保険料 3万円
その他雑費あり

(訓練開始初月のみ)約23万円
翌月以降の合計 約16~17万円

転職に悩んでいる方や、求職活動中の方に伝えたいこと

新しい業界への転職を考えている人にとって、職業訓練は金銭面の負担が少なく、とてもいい選択肢だと思います。

「新しい業界に挑戦してみたいけど、未経験ノースキルなんです」という人でも一からスキルを学ぶことができますし、訓練を修了すれば、それを履歴書に記載することができます。

特定のスキルを持っていると示す際、『職業訓練校 修了』というのは強みになります。
意欲的な方だと、訓練期間中資格を取得する方もいらっしゃいます。

将来に不安を感じて転職を考えている方や、求職活動で悩んでいる方にとって、職業訓練は強い味方です。
今、訓練を受講しないにしても、そうした選択肢があると知っていることは、将来の選択肢を増やすことにも繋がります。

私のように貯金が50万円を切っていたとしても、職業訓練受講給付金制度などを利用して、6ヶ月みっちりスキルを習得することも不可能じゃないんです!

雇用保険受給期間中に訓練を受ければ、受給期間を延長することもできますし、再就職を目指す方向けの支援制度・減免制度は実はけっこうあったりします。
そういった制度を活用すると、無理だと思ったことでも、思いのほか叶ったりします。

現実的に無理だと諦める前にまずは一度、自分で職業訓練について調べたり、ハローワークに問い合わせてみてはいかがでしょうか?